おでん都
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〒180-0006 東京都武蔵野市中町1-19-9 マツミビル 1F
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吉祥寺のおいしいものと散歩が大好きなわたなべえりさんによるコラムです。えりさんのすてきなイラストと共にお楽しみください。
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Toggle寒い、とっても寒い、あんまりにも寒い! 寒い時は、あったかくて、お出汁がきいてて、美味しいおでんが食べたくなっちゃいます。そんな時、父からおでんの美味しいお店が三鷹にあるときいて! 今日は父と母と待ち合わせして、いろんなものをいただくことに。ちょっと足を伸ばして三鷹に向かいます。 井の頭自然文化園の横の八丁通りをずーっと歩いて行って、線路の下をくぐって、さらに八丁通りを歩き続けると細い路地が。本当にここかなあ? と思いながら入るとすぐに「おでん」の提灯がお出迎え。今日のお目当て、おでん都さんです!
今日はお外席だけれど、半透明なカーテンで仕切られていて意外とあったかい。そしてお出汁のいい香り!わくわくが止まりません。 お出汁が美味しいと聞いていたのでまずは出汁割りをお願いして、ふむふむとメニューを読んでいるとお通しで出てきたのはおでん大根! おでん大根という種類の大根だそうで、お出汁をかけただけという説明をいただいてこれは出汁と素材を楽しむものだな?とお箸で切ってひとくち。柔らかジューシーでお出汁、大根それぞれの香りと味わいがそのまま味わえます。ふわっと香るお魚と昆布の香りがたまりません。出汁割りもひとくち、これはいくらでも飲めてしまいそう。
先についていた両親が頼んでいた、かわはぎの肝ポン酢もいただきます。ぷりぷりの刺身にあえられた肝がとっても濃くて甘くて、ポン酢がそれを引き立てます。そして次のお酒はおすすめという常山。すっきりしているのにお米が甘くて、これは何にでもあっちゃうお酒です。おでんが来る前に美味しい日本酒とつまみで幸せになっていると、お待ちかねのおでんが。
まず頼んだのは大根、ちくわ、そしてたまご。 まずは大根、さっきの美白なおでん大根とはうってかわってしみしみです。お口に入れるとじゅわっとお出汁と大根の甘さが広がって、しみじみ美味しい。より「おでん」を楽しむお味です。 そして次はちくわ。思ったより重い! 食べてみるとその理由がわかりました。歯を押し返してくるような弾力、だけど歯切れは良くてちくわ自体の味がとっても美味しい。それがお出汁と合わさってさらに美味しくなっています。 たまごは焼印で、可愛らしいだるまのお顔がついています。あれ?ぷにぷに? と思ってお箸でぱかっと開くとなんと半熟! 白身も黄身もお出汁とあわさって初めての感覚です。おでん、固茹で卵が煮込まれているのも美味しいけれど、半熟もとっても美味しいのかとびっくり。
次はちょっと違ったものもいただいてみようということで、ねぎぶくろ、茹でタンをチョイス。 ねぎぶくろは油揚げの中に九条葱がたっぷり詰まっていて、しゃきしゃきの葱と生姜がお口に楽しい。お出汁も葱と生姜の香りがうつって香味野菜はお出汁に合うんだ! と発見も。 そして茹でタン! ふわっふわのタン、牛かな? と思ったら豚と教えていただいてびっくり。こんなふわふわなことあるんだ! くらい柔らかくて、だけどお肉の旨みが詰まっていてとっても美味しい。わさびが添えられていて、そのわさびとあわせると本当に素敵。
他にも岩のりモッツァレラやその日おすすめだった大きなはまぐり、あれやこれやと楽しんで帰途に。ちょっと吉祥寺からは足を伸ばすけれど、全部とっても美味しかったから次はいつ行こうかな、なんて帰途でもう考えてしまうのがおでん都さんなのでした。三鷹駅からは近いよ!
①最高においしいお出汁があじわえる
おでんの要はお出汁! と言われるほどに大事なお出汁。これが本当に美味しい。煮干しと、昆布と、まぐろ節だとか! お出汁を飲むためだけに行きたくなっちゃうくらい味がふくよかで、香りも良くて。主役もはれるのに他のネタを美味しくできるバイプレイヤーでもあるお出汁です。
②注文してから仕上がるおでんネタ
都さんのおでんが出てくるまでにちょっと時間がかかるのは、おでんをお願いしたらそのおでんを食べるベストな状態にしてから提供してくれるから。ずーっと煮ているタイプのおでんももちろん美味しくてそちらも好きなのだけれど、たとえばそれだとできない半熟卵や、水分をたっぷり保ったジューシーな茹でタンをいただけるのはこのスタイルならではです。
③夏仕様も!季節で楽しめるメニューの数々
おでんは冬だけのもの……そんなことはないようで!春夏秋冬にあわせた海鮮、そしておでんがあります。夏は冷やし”昆布水おでん”があったみたい。いつ行っても旬の美味しいものが食べられる、そしてそれにあった日本酒がある、辛党の人にはたまらないのでは。
〒180-0006 東京都武蔵野市中町1-19-9 マツミビル 1F
1975年に創刊し、2022年3月で創刊47年を迎える週刊きちじょうじ。吉祥寺のおいしいグルメ、カルチャー、話題のトピック、ニュースがわかる、吉祥寺で暮らす人のためのタウン誌のオンライン版です。