【特別企画】祝!週刊きちじょうじ50周年!1975年3月14日に発行した創刊号を大解剖!

吉祥寺・武蔵野エリアの情報を毎週発信している「週刊きちじょうじ」。2025年3月14日発行号でめでたく50周年を迎えました。これもひとえに、吉祥寺の人々、歴史と新しさが共存している街、そして温かい読者のみなさんのおかげです…! 本当にありがとうございます!!

今週号では週刊きちじょうじ50周年を記念して、創刊号を大解剖! 50年前の週きちを振り返りたいと思います!

週刊きちじょうじのはじまり

週刊きちじょうじの創刊号から2600号までの一部(創刊号、100号、200号、500号、700号、900号、1000号、1300号、1500号、1600号、1800号、2000号、2538.5号、2599-2600号)

週刊きちじょうじは、1975年3月14日(金)に創刊しました。現在も毎週金曜日に発行していますが、創刊当初から金曜日発行だったのです。

1970年代、吉祥寺が一大繁華街へと成長するなか、地域に根ざした“知る人ぞ知る”情報を発信する「インデックス・メディア」を目指し、週刊きちじょうじはスタートしました。70年代当時の吉祥寺は「F&Fビル(現・コピス吉祥寺)」に「伊勢丹 吉祥寺店」がオープンし、「東京近鉄百貨店(吉祥寺三越を経て、現・ヨドバシ吉祥寺)」、「東急百貨店吉祥寺店」などの大型店が次々と誕生1。さらに、ジャズライブハウス「SOMETIME(サムタイム)」をはじめとした、カルチャーを牽引する店も続々と登場し、街が大きく変わり始めた時代でした。

「インデックス・メディア」とは、情報を一覧できるメディアを指します。大きなニュースだけでなく、新しくオープンした店、この街にどんな人がいるのか、といった日々の暮らしに役立つ情報が求められていました。週刊きちじょうじは創刊当初から、市民講座やイベント情報などを集約して掲載する「DAY BY DAY(今週の日程表)」を通じて、生活に根ざした情報を届けてきました。現在もそのスピリットを受け継ぎ、吉祥寺・武蔵野の情報を、規模の大小を問わず幅広く取り上げています。

  1. 1971年に「伊勢丹吉祥寺店」開店、1972年に「F&Fショッピングセンター」開店、1974年に「東京近鉄百貨店」、「東急百貨店吉祥寺店」開店。その後も、1978年「丸井 吉祥寺店」が移転、1980年に「吉祥寺PARCO」が開店した。 ↩︎

すべてはここからはじまった!創刊号を見てみよう

それではさっそく、創刊号をくわしく見てみましょう!

週刊きちじょうじ 創刊号(1975年3月14日発行)表面
週刊きちじょうじ 創刊号(1975年3月14日発行)裏面 ※電話番号や住所は当時のもの(個人情報に当たる部分は編集部で加工)

じゃ〜ん!こちらが創刊号です! サイズは約26×36.5cmで、4つ折りの両面刷り。折りたたむと26×9cmになるので、持ち運びに便利なサイズとしてつくられたことがわかります。

創刊号の表紙に掲載された、「発刊によせて」を見てみましょう。

発刊によせて

年間5人に1人は住む場所を変えるという東京人。これでは5年たてば総入替?ということはないにしても、東京というところは実に人の移動の激しい町である。これでは、どこの八百屋さんがよいのか、どこのお医者さんが、自分にピッタリなのか、自分の身の廻りの「生活情報」を知るようになった頃は、もう他の所へ移転しなければならない。こういう人が多いのが今の吉祥寺である。

趣味の仲間、市民活動の仲間などのグループをつくるにも、各グループの活動の場に適した情報手段がない。

いかに良い活動であっても、参加者を増やすことはむずかしい、いつも吉祥寺を生活の場とする人にとっては、上野や浅草の情報が必要だという時はあまりない。吉祥寺に住む人、あるいは吉祥寺に来る人にとって必要なのは、吉祥寺そのものの情報なのである。

吉祥寺のことなら、これだけ見れば、最少限OKという生活情報誌「きちじょうじウィークリー」大いに活用し、参画し、支援して下さいますようお願いいたします。

吉祥寺情報センタースタッフ一同

吉祥寺情報センターとは、2023年のリニューアル以前まで週刊きちじょうじを運営していた初代編集長の会社。最初に述べたように、地域に根ざした情報を届けようとしていたことがわかります。

表紙は当時の吉祥寺を描いたイラストを掲載

創刊号の表紙にはイラストが描かれています。奥には「伊勢丹」の「伊」の字が見えることから、おそらく現在のコピス吉祥寺がある元町通りと、ダイヤ街チェリーナードをつなぐ武蔵通りからの風景ではないかと思われます。

週刊きちじょうじの表紙は、90年代の途中まではイラストが使用されていました。そのため、イラストの参考として撮影された当時の写真が数多く残されています。

裏面には1975年当時の吉祥寺マップ!

創刊号に掲載された「吉祥寺マップ」。かわいらしいタッチで建物や自然が描かれています

創刊号の裏面には、イラストで描かれた「吉祥寺マップ」が掲載されています。1975年の創刊当時はまだ国鉄の時代で、1987年4月1日の国鉄民営化前のものです。路線図には「国鉄中央線」と記されていますね。

地図には、今は無き「近鉄百貨店」や「伊勢丹」の姿があり、「東急百貨店」「丸井」「西友」は現在も変わらず営業しています。現在のアトレ吉祥寺は、当時「ロンロン」として描かれています。また、通りの名前が今も変わっていないことも確認できます。

50年続くDAY BY DAY(今週の日程表)!

創刊号では「今週の日程表」として、バーゲンやセール、映画公開、絵画展、演奏会などの情報を掲載していました。インターネットがなかった時代に、これらの情報を集めて一覧にすること自体に大きな価値があったのです!

現在の週刊きちじょうじにも掲載されている「DAY BY DAY」は、吉祥寺の1週間の予定が一目でわかる独自のコンテンツです。

「吉祥寺 生活電話帳」、「時刻表」、「井の頭こうえんだより」…吉祥寺の生活に密着した情報を掲載

「吉祥寺 生活電話帳(YELLOW PAGES OF KICHIJOJI)」。当時は300〜600円で販売していました

創刊号には「吉祥寺 生活電話帳」も掲載されていました。現在ならネット検索で簡単にお店の情報を調べられますが、当時は電話番号を知ることさえも一苦労。そこで、吉祥寺で暮らす人のために、お店の電話番号を一覧で掲載していたのです。後に「吉祥寺 生活電話帳(YELLOW PAGES OF KICHIJOJI)」としても発行されました。「時刻表」の掲載も生活に密着した情報と言えます。

「井の頭こうえんだより」では、マントヒヒの赤ちゃんの話題が紹介されています! 当時から動物に関する記事が取り上げられていたんですね。

50周年企画!週きちのアーカイブで吉祥寺を再発見!

さて、創刊号大解剖企画はいかがだったでしょうか?! 過去の紙面や資料からいろんな発見があることが体感できたのではないかと思います!

そんな貴重な資料を活用して、新企画がスタート! その名も「タイムスリップ吉祥寺 〜週きちアーカイブ〜(仮)」。創刊からのバックナンバーや資料をひも解き、「昔の吉祥寺」をのぞき見るワクワクのコラムです!

「えっ、ここにこんなお店があったの?」
「駅前の風景、昔はこんな感じだったの?」
「このイベント、こんなに前から続いていたの!?」

週刊きちじょうじ第50号(1976年2月20日発行)のマップ

週きちの過去の記事や資料には、今では見られない街の風景や、懐かしいお店、当時の出来事がぎっしり。

例えば… 1976年発行の第50号には洋服店をまとめたマップを掲載! まるで「あの頃の吉祥寺」を歩いているような気分になれちゃいます! 今まで知らなかった歴史や新たな発見が次々飛び出すこと間違いなし!

段ボール200箱分の“お宝”が眠る!?

「アーカイブ」とは、資料を記録・保存し、未来に活かす仕組みのこと。週きち編集部には、吉祥寺の歴史が詰まった膨大な資料が保管されています。その量、なんと…段ボール約200箱分!

今週号が2610号ということは、これまでに発行した号だけでも2600冊以上!(すごい…!) そんな膨大な記録の中には、まだ知られていない貴重な情報が眠っているかもしれません。まるで宝探しのようなワクワク感!

コラムでは、週きち編集部が厳選した記事をピックアップしてお届けします。 懐かしさと新たな発見が詰まった「タイムスリップ吉祥寺」、どうぞお楽しみに!

2025年3月からは「週刊きちじょうじ50周年イヤー」!

この度50周年を迎えた週刊きちじょうじ。2025年3月14日からの1年間を「週刊きちじょうじ50周年イヤー」と位置づけ、イベントなどを計画中!

2025年3月28日(金)に吉祥寺のカフェ&ワインバル「ANGELIKA(アンジェリカ)」でトークイベントを開催予定です。週刊きちじょうじの普段や取材の様子などを話します。ぜひ遊びに来てみてくださいね!

週刊きちじょうじ50周年記念トークイベント 週きちのあれこれ

  • 開催日
    2025年3月28日(金)
    時間
    19:00〜(18:30開場)
  • 料金など
    料金:1,500円+ワンドリンク以上オーダー 定員:10名(予約制・先着順)
    会場

    ANGELIKA(アンジェリカ)

    〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町4-6-3 MOON RIVER BLDG 2F

  • 主催
    [共催]カフェ&ワインバル ANGELIKA、週刊きちじょうじ