子どもから大人まで楽しめる!重要無形民俗文化財の八王子車人形×人間国宝 新内節浄瑠璃@秋麗フェスタ

2025年8月24日(日)に武蔵野市民文化会館大ホールにて、武蔵野市民芸術文化協会の秋麗フェスタが開催されます。

2001年に重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けた鶴賀 若狭掾(つるが わかさのじょう)の演奏を見ることができる貴重な機会! 内容をチェックしてみてくださいね!!

「人間国宝」鶴賀 若狭掾(つるが わかさのじょう)

鶴賀流十一代目家元 新内節浄瑠璃重要無形文化財保持者(人間国宝)・新内協会理事長・新宿区名誉区民

1938年、東京神楽坂生まれ。幼少の頃より父の初代鶴賀伊勢太夫に手ほどきを受け、伝統的な新内節技法を体得。1958年に鶴賀伊勢路太夫、 1973年に二世鶴賀伊勢太夫を襲名。2000年に新内節の始祖で一代名跡である鶴 賀若狭掾を襲名、十一代目家元となる。 2001年に重要無形文化財保持者(人間国宝) の認定を受け、聴いて楽しい見て楽しい、分かりやすい新内を信条に日本各地はもとより海外公演(50ヶ国)で演奏活動をしている。テレビ・ラジオの出演、新作を数多く創作。 新内の普及・後継者の育成と精力的に活動している。

<新内節とは>
新内節の始祖、初代鶴賀若狭掾は他の芸能とは提携せずに発展し、多くの作品を残しました。現代での天才シンガーソングライターです。その門下から盲人の鶴賀新内が現れます。新内の鼻に抜ける美声は人気を得て大当たり。いつの間にか鶴賀節は新内節と言われるようになりました。新内節は、素語りの自由な語り物としてもっぱら遊里を中心に定着し、いっそう官能的、情緒的な語り口となり、庶民から愛される身近な音楽となったのです。今日に伝わる新内はさらに洗練されて高低の旋律が変化に富み、語り口は嫋嫋(じょうじょう)として哀調切々と繊細にまた大胆に聞く人の心に訴えます。このような物悲しい雰囲気をもつ新内は心中の美学といわれ、心中を美しく謳いあげているとも云われますが、世話物、段物などさまざまな物語の演目があります。三味線は他の流派にはない特有の美しさを奏で、本手(ほんで)と上調子(うわじょうし)の二挺が織り成す繊細で優雅で微妙な音色は切々と心に響きます。

重要無形民俗文化財に指定された八王子車人形

2022年に重要無形民俗文化財に指定された八王子車人形。今回のイベントでは車人形の体験をするチャンスも!当日、車人形の体験を希望の方は、受付で抽選番号を受け取ります。 抽選で当選した方が舞台上で体験可能。(スカート不可。 舞台では靴を脱ぎます。)

<八王子車人形とは>
「ろくろ車」という、前に2個、後ろに1個の車輪がついた箱形の車に腰掛けて、一人の人形遣いが一体の人形を繰る特殊な一人遣いの人形芝居。江戸時代末の1825年(文政8年)に現在の埼玉県飯能市に生まれた初代西川古柳(山岸柳吉)によって考案された。人形が舞台に直接足をつけて演技が出来るため独自の躍動感が生まれる。このような構造は世界でも類がないと言われている。八王子車人形は、伝統的な説経浄瑠璃や義太夫節、江戸の新内節浄瑠璃の語りとともに演じられるほか、さまざまなアーティストとの共演も盛んに行っている。海外招聘も多く、ウニマ(国際人形劇連盟)の招待では旧ソビエト・ベルギー・イ ンド・フランスなどの国際大会で公演。そのほかアメリカ建国 200年祭公演を皮切りにヨーロッパ、アジア、中東、中南米、南米 と 40か国以上で上演し、毎年公演を行っている 。2022年(令和4年)には八王子市では初めての重要無形民俗文化財に指定された。

西川 古柳(にしかわ こりゅう)

八王子車人形西川古柳座 五代目家元
八王子に160年以上続く国選択無形民俗文化財である伝統人形芝居『八 王子車人形』の五代目家元。 幼少より祖父(三代目)父(四代目)に指導 を受け、23歳で文楽研修生として三人遣いの操作も学ぶ。1987年より1年間スウェーデン国立人形劇団、スウェーデン人形劇学校で車人形を指導する。地元 八王子での定期公演のほか日本各地で公演し、伝統人形劇団を指導。1994年から「受け 継がれていく伝統人形芝居」を主催し、日本の伝統人形を守り、広めるため活動。海外招聘も多い。近年ではニューヨークでアメリカの人形遣いと合同で新作「Shanks Mare」や「AKUTAGAWA」を発表。2004年より八王子市観光大使。2006年に八王子市文化功労賞。

弥次郎兵衛と喜多八のコンビが繰り広げる珍道中の物語「東海道膝栗毛」を「八王子車人形」と、江戸の粋を今に伝える語り物「新内節浄瑠璃」で楽しめます。貴重なこの機会、ぜひ足を運んでみてくださいね!

【画像=武蔵野市民芸術文化協会】

令和7年度 秋麗フェスタ

  • 開催日
    2025年8月24日(日)
    時間
    開場13:30 開演14:00(終演予定 16:10)
  • 料金など
    入場無料
    会場

    武蔵野市民文化会館 大ホール

    〒180-0006 東京都武蔵野市中町3丁目9−11

  • プログラム
    第1部 ● 三番叟 ● 八王子車人形の魅力 ● 車人形体験 ● 新内節浄瑠璃の魅力 ● 舞踊「八百屋のお七」 新内節浄瑠璃:鶴賀 伊勢吉 三味線:鶴賀 鶴二郎 上調子:鶴賀 伊勢一郎 第2部 ● 「東海道中膝栗毛」 赤坂並木~卵塔場 車人形:西川古柳座 新内節浄瑠璃:鶴賀 若狭掾(人間国宝) 三味線:鶴賀 伊勢吉 上調子:鶴賀 伊勢一郎