武蔵野消防署
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〒180-0001 東京都武蔵野市吉祥寺北町4-6−1
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火災予防を呼びかける標語と言えば「火の用心!マッチ1本火事の元」と、聞いたことがある方が多いと思います。「たった1本のマッチの火でも、大きな火事の原因になる」つまり、「小さな油断が大きな災害につながるから、火の取り扱いには十分注意しましょう」との意味です。この言葉は、昭和時代から消防署などが使ってきた定番の防火標語。夜回りで「火の用~心、マッチ1本火事のもと~」と拍子木を鳴らしながら呼びかけていたことでも知られています。
しかし、2025年現在、武蔵野市での火事の原因として最も多いのはマッチではなく、電気製品。
11月9日(日)から15日(土)までの秋の火災予防週間をきっかけに、身の回りの火災予防について、考えてみませんか?

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東京都内の消防体制は、消防本部と非常勤の消防団によって構成されています。火災の予防、警戒、鎮圧をはじめ、救助救急活動、震災対策、水防活動など市民生活の安全を守るために防災活動を行っています。武蔵野市は、常備消防事務を東京都に委託し、東京消防庁武蔵野消防署として運営しています。

<豆知識>
武蔵野消防署の消防隊は、ポンプ隊・はしご隊・救急隊・特別救助隊・指揮隊の5隊から成り立っています
今回は、火災予防について、特別救助隊の小室さんと小請さんにお話を伺ってきました!

「武蔵野市は東京都の中でも比較的火災が少ない地域なのですが、コンセントプラグの使い方などは注意が必要です。最近では、ニュースにもなっているモバイルバッテリーや携帯用扇風機からの異常発熱で出火につながるケースもありますよね」と、話してくれたのは小室さん。
身近で使っているものも火災に発展する可能性が十分にあることを覚えておきたいですね。
また、一般ゴミと一緒に捨てられてしまったリチウムイオン電池がごみ収集車内で押しつぶされて出火した例もありました。ゴミの分別を正しく行うことは、みんなの安全にもつながります。
そして、小請さんは「最近は家庭でも使いやすい小型やスプレー型の消火器があるんです」と教えてくれました。
公共施設やマンションに設置されている消火器のほかに、住宅用消火器、エアゾール式簡易消火具があり、ホームセンターなどで購入が可能です。

「キッチンのガスコンロで出火した場合、目安として火の高さが天井に届く前であれば消火器を使って対応できますが、火の高さが天井に届いた場合はすぐに逃げてください」とのこと。「消火器を使う際も、上に上がる炎ではなく、燃えているものに直接かけること、必ず自分が逃げられる通路を確保してから使用してください」と教示いただきました!
教えていただいたことをもとに、週きちオリジナルのチェックリストを作ってみました!
今すぐお家の中で確認できることばかりなので、見直してみてくださいね。
<ストーブ編>
⬜︎ ストーブの周りに燃えやすいものを置いていませんか?
⬜︎ 洗濯物を乾かすために使っていませんか?
⬜︎ 寝るときにストーブをつけたままにしていませんか?
<ガスコンロ編>
⬜︎ ガスコンロの周りに燃えやすいものを置いていませんか?
⬜︎ グリルの中に油かすなどがたまって汚れていいませんか?
⬜︎ ガスのゴムホースがある場合、ひび割れていませんか?
<コンセント編>
⬜︎ タコ足配線になっていませんか?
⬜︎ 電気コードを束ねたまま使っていませんか?
⬜︎ コンセントとプラグの間にほこりがたまっていませんか?
⬜︎ コードが家具など重たいものの下敷きになっていませんか?
⬜︎ プラグの差し刃はコンセントにしっかりささっていますか?
<防災グッズ編>
⬜︎ (一戸建てのお宅など)住宅用火災警報器がついていますか?
⬜︎ 警報器が正常に働くか定期的に点検していますか?
⬜︎ 家に消火器がありますか?
<避難編>
⬜︎ 階段や廊下は避難しやすいように整理整頓していますか?
⬜︎ 煙の中を逃げるときの姿勢を皆が知っていますか?
⬜︎ 避難訓練に参加したことがありますか?
◆タコ足配線は、テーブルタップに流せるワット数をオーバーしてしまうと火災につながる危険があります。テーブルタップにつなぐ電気製品の合計のワット数を確認して使用するようにしましょう
◆住宅用火災警報器や消火器の使用期限を確認するようにしましょう

私たちは人を助けるために日々、訓練に励んでいます。しかし、訓練で磨いた技術を使う時は誰かが苦しんでいる時でもあります。この技術を使わないことが望ましいことなので、火災が起きないように、大切な人を失わないように、みなさん一人ひとりの火災予防の意識を高めていただけたらと思います。
「自助」「共助」「公助」という言葉があります。自助は「自分のことは、まず自分で守る」こと、共助は「地域やコミュニティの人々が助け合う」こと、公助は「行政機関が対応や支援を行う」ことです。
知識を身につけ、自分や大切な人を守る力を、みんなに持っていてほしいと思います。

自分は火事に巻き込まれることはないだろうと思っていましたが、武蔵野市内の火災の原因第一位が電気製品と聞き、人ごとではないなと感じました。武蔵野消防署の前を通ったとき、消防車や救急車を見かけたとき、自分の周りの火災予防対策を見直したいと思います。また、子ども達が憧れることが多い消防車や消防隊がかっこいいのは、見た目だけではないことも伝えていきたいと思いました。人を助けるために命をかけて働く人がいること、自分の行動ひとつで大切な人やものが守れることを、ぜひみなさんに知ってほしいです!

地震の揺れの体験、初期消火や応急救護、火災の煙からの避難要領など、防災に関する知識や技術を学べる体験施設「防災館」にも遊びに行ってみてくださいね。
【写真=編集部撮影】
〒180-0001 東京都武蔵野市吉祥寺北町4-6−1