前進座 舞台のいろは

前進座 舞台のいろは

1931年に創立した前進座は、東京都武蔵野市を本拠とする日本の歌舞伎も上演する劇団です。

「前進座 舞台のいろは」は歴史ある劇団から舞台の裏側を学べるコラムです。舞台まわりの小道具の紹介や知られざる役者さんのあれこれをご紹介します。

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前進座 舞台のいろは「ヘアメイク」

1931年に創立した前進座は、東京都武蔵野市を本拠とする日本の歌舞伎も上演する劇団です。

歴史ある劇団から舞台の裏側を学べるコラム「前進座 舞台のいろは」では、舞台まわりの小道具の紹介や知られざる役者さんのあれこれをご紹介します。

ヘアメイク

前進座の舞台は歌舞伎や時代劇のように着物を着て鬘(かつら)を被るものが多いのですが、戦中戦後の舞台を上演する際には洋装で鬘はなく自頭で出演します。前進座では俳優が自分でセットするのが基本なので、当時どんな髪型が流行っていたのかを調べて自分で再現しなければなりません。

戦時下の暮らしを描いた『笑いごとではありませぬ!』で私が演じた園子は20代の娘だったので、若向活動型の髪型を参考に前髪を七三に分け三つ編みにして、後ろを二つに分けたものと一緒にさらに毛先まで三つ編みにして、後ろで交差させて毛先を三つ編みの下に入れ込んであります。舞台を観る時には俳優のこだわりが出る衣裳や髪型にも是非注目してみてください。

女優 有田佳代