吉祥寺村立雑学大学
2070回(2021/04/17)雑大レポート『語源 由来あれこれ』
====== 本記事は、雑学大学に参加された方によるレポート記事です ======
諸説あるが生物の呼称は「鳴き声」からが定説とか;例えばヒヨドリは「ヒーヨ」、雁は「カリカリ」、ウグイスは昔「ウー、ウクヒ」と先人が聞きなした故という;「ひよ」を峠の意とし、峠の境界に標識が立ち、その「標」が転じて「ひよ」の説も:一方俳句の季語は「亀鳴く」「ミミズ鳴く」など声帯が無いのに鳴く不思議;ミミズではなく実は「オケラ」(コオロギ科の昆虫・螻蛄)の声というが、ミミズの別称は「歌女」で「歌女鳴く」の季語も;何故女性がといえば、歌上手の蛇にミミズが目をやるから教えくれと頼んだ説話に由来し、後世ミミズを煎じて飲めば声が良くなると言われたとか;京都八坂神社ての新年の「オケラ祭り」は「朮」と書き、これはキク科の多年生草本;「けら才」「けら芸」とは「多才でも1つも巧みなものがない」の意というが、どうもその背景が分からない。どなたか教えて:
亀に「キキ」と鳴かせたのは三島由紀夫の小説「中世」;息子の死を嘆く足利義政の部屋に大亀が登場し鳴く;不死の薬を求める老医は調合書を発見し、大亀を殺め脳髄を取り出し仙薬として義政に飲ませる;ドストエフスキーの「悪霊」では亀がラテン語で式辞を述べる;あのジョン万次郎を救出した米の捕鯨船は亀の肉が食いたくて無人島へ寄ったという;1773年にキャプテン・クックがトンガ国女王にへ献上したゾウガメは1966年没の亀齢;亀の異名に「アンポンタン」がある由だが、蛋族(広東地方の水上生活者で漢人が差別)との混血である「混蛋」(ほんたん)語源説が最も説得力ある印象を受ける;尚亀関連の日本の年号には8世紀の霊亀、神亀、宝亀、16世紀の文亀、元亀がある:
(文責:なかむら たかし)
講師:なかむら たかし氏