大地震がきた!どうやって・いつ帰ればいい? 帰宅困難者対策訓練とは。
東日本大震災から13年目にあたる2024年3月11日(月)午後14時から15時30分頃まで、大地震等の災害による帰宅困難者の発生を念頭に置いた対策訓練が、吉祥寺駅北口駅前広場で実施されます。
東日本大震災の教訓を活かせ
東日本大震災のとき、学校や会社から歩いて帰ったという方も多いのではないでしょうか。吉祥寺駅周辺では、2,000人以上の駅前滞留者や、帰宅困難者が発生。多くの飲食店さんが、一時滞在場所としてお店を開放していました。
このときの教訓を踏まえて、きたるべき次の発災時に被害や混乱を少しでも防ごうと発足したのが、JR吉祥寺駅、関東バス武蔵野営業所、武蔵野警察署、東京都西部公園緑地事務所、市防災安全部等からなる吉祥寺駅周辺混乱防止対策協議会です。2011年当時と比べると吉祥寺駅の改修等も進み、駅前もだいぶ安全になってきましたが、大事なのは、やっぱり日頃からの訓練。良い機会なので、この記事でおさらいしておきましょう。
吉祥寺ルール
吉祥寺駅周辺混乱防止対策協議会では、以下のような混乱防止のためのルール「吉祥寺ルール(吉祥寺駅周辺混乱防止ルール)」を策定しています。
- 一斉帰宅の抑制
- 待機に必要な3日分の備蓄
- 来街者などの保護
- 官民の連携による正確な情報提供
- まちぐるみで帰宅困難者用一時滞在施設を確保
これは混乱を防ぐ側のルールなので、私たち(吉祥寺に来て災害にあった人)がどうしたらいいか、ちょっと分かりにくいですね。というわけでシミュレーションです。
地震がきた!そのときどうする?
すぐに帰宅しない。安全な場所に一時避難!
まずは身の安全の確保!揺れが落ち着いたら、誘導に従って避難します。問題はそのあと。すぐに帰宅するのはNO!最寄りの安全な場所で一時待機しましょう。上石神井・西武柳沢・立野町などの徒歩圏に住んでいる人も、いったんは一時待機です。
徒歩で帰れる人は、いつ帰ればいい?
徒歩で帰れるとしても、発災後、すぐに帰宅するのは危険です。余震による二次災害、大規模な火災や建物の倒壊が発生する可能性や、混雑による群衆雪崩等のリスクも高まります(それによって、救助活動に支障をきたす恐れだって考えられます)。「帰宅して大丈夫ですよ」というアナウンスが流れ始めてから、帰宅を始めましょう。
井ノ頭通り・五日市街道など の徒歩帰宅支援対象道路の沿道では、水・食料、トイレ、休憩の場の確保や帰宅支援案内図等による情報提供などをしてくれる帰宅支援施設や、災害時帰宅支援ステーション(コンビニやファミレス等)が開設され、徒歩で帰宅する人への支援をしてくれます。
公共交通機関や道路はどうなる?
鉄道は安全確認のため運行停止。路線バスも、安全確認ができるまで運行が中止され、一斉に公共交通機関が動かなくなります(たとえば東日本大震災の時は、都バスは一斉に運行を見合わせ、16時頃に運転が再開されました)。
震度6弱以上の地震が都内で発生した場合には、環7道路内側への流入禁止、環8道路内側への流入抑制等の交通規制が行われ、被害の状況に応じて緊急交通路の指定も行われます。武蔵野市周辺では、井ノ頭通り、三鷹通り、五日市街道、東八道路、青梅・新青梅街道等、「ここが規制されると、ほぼ車での移動ができない」道路が規制の対象に。マイカーでの移動はできないか、ものすごく渋滞してしまい困難(ビルの倒壊や沿道の火災による通行止め等もありうる)と思ったほうがいいでしょう。
情報はどこで収集すればいい?
武蔵野市では、むさしの-FM(FM78.2MHz)、J:COM武蔵野・三鷹(ケーブルテレビ)が、災害時の情報発信を担います。一時滞在施設や避難所、救護所等の開設情報は、これらのローカルメディアが便利。状況に応じてサンロード、ダイヤ街、平和通り等の各商店街の緊急放送設備の活用や、吉祥寺駅の南北通路に情報ステーションの開設も予定されています。
ネットは使える?バッテリー温存を第一に!
大災害の発生時は1時間程度で「00000JAPAN」という無料Wi-Fiが提供されます。インターネットは比較的災害に強いというイメージをお持ちの方が多いと思いますが、被害が大きな地域では携帯電話基地局が機能しなくなることもあります。発災後しばらくは、電話だけではなくインターネットもつながりにくくなる可能性が高いです。そのようなときは回線が落ち着くまで、バッテリーの温存を最優先に!「家族の安否確認」が気になるところですが、数時間〜数日は安否確認が取れないことも覚悟し、日頃から災害伝言ダイヤル等、複数の連絡手段を確認しておきましょう。
一時滞在場所はどこ?
被害の状況に応じて(つまり安全が確認できた場所から順次)一時滞在施設が開設される予定です。民間事業者の施設としては、ホテルや美術館、お寺、学校(専門学校・塾等を含む)等が想定されています。案内に従って、一時滞在施設に行ってみましょう。
直下型地震だと、すぐには鉄道が動かないかも!
3.11のときは、首都圏では深夜には鉄道の運行が(まずは私鉄や地下鉄から)再開されましたが、首都直下型地震で鉄道の設備が壊れた時は、すぐには運行が再開できません。最低3日程度は一時滞在施設にとどまることを覚悟しなければならないかもしれません。
ちょっとイメージが湧いてきましたか?
いざというときのために、今やっておくべきこと
3.11のときは「家にいる子どもが心配だから」等、止むに止まれぬ理由で帰宅を急いだ人も多かったのではないかと思います。災害時に家族の安否を確認するための方法を確認しておきましょう。
訓練に参加したい人は
場所は吉祥寺駅北口駅前広場(はなこ像があるところですね!)。私たちも帰宅困難者役で、訓練に参加できます。参加してみたい人は武蔵野市防災課までお申し込みを。
申込み方法
武蔵野市防災安全部防災課( sec-bousai@city.musashino.lg.jp )まで、氏名・連絡先(電話・ファクス・メールアドレスなど)を書いて申込み(FAX可・申込みは2024年3月6日まで)。
参考リンク
令和5年度吉祥寺駅周辺帰宅困難者対策訓練(武蔵野市ウェブサイト)
吉祥寺駅周辺混乱防止ルール(吉祥寺ルール)を策定(武蔵野市ウェブサイト)
都バスにおける防災対策
更新履歴
2024年度の内容に更新しました。