アンジェリカで映画の話を

アンジェリカで映画の話を

毎月第2週にお届けする「カフェ&ワインバル ANGELIKA(アンジェリカ)」共同オーナーの髙田和子さんによるコラムです。コラムを担当する髙田さんはANGELIKAと平行して、現在も映画関連のお仕事をされています。映画愛がつまった月イチの連載コラム、どうぞお楽しみください。

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アンジェリカで映画の話を 〜『五十年目の俺たちの旅』〜

「週刊きちじょうじ」と「週刊きちじょうじオンライン」で毎月第2週にお届けする「ANGELIKAで映画の話を」。「カフェ&ワインバル ANGELIKA(アンジェリカ)」共同オーナーの髙田和子さんによるコラムです。

ANGELIKAは吉祥寺・中道通り近くに位置するこだわりのコーヒーとワイン、エッグタルトを提供するお店。コラムを担当する髙田さんはANGELIKAと平行して、現在も映画関連のお仕事をされています。映画愛がつまった月イチの連載コラム、どうぞお楽しみください。

『五十年目の俺たちの旅』

いろいろなことがあったなあ、この場所で

『五十年目の俺たちの旅』
監督:中村雅俊
2025年/ 日本
出演:中村雅俊 秋野太作 田中健
配給 NAKACHIKA PICTURES ©️「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
吉祥寺オデヲンにて上映中

公式ウェブサイト

「シネマカフェという看板が気になって」とご来店くださったお客様。昔住んでいた吉祥寺に久しぶりに来ましたとおっしゃったので、この映画をご紹介したところ、ドラマの大学のロケ地がご出身大学、当時お兄様は吉祥寺のあちこちでの撮影現場に足繁く出かけていたとのこと。吉祥寺住民にとっては特別な作品だと得意気に語ってくださいました。「『俺たちの旅』と言えば井の頭公園。寒いけれど今から一周してきます」。東京に今年一番の寒波到来の日のお客様でした。

翌日観に行った本作は、ドラマ版未見ながら、前日の出会いのおかげで懐かしい気持ちで楽しめました。心に響いたのは“大切なことは言葉にして伝えよう”というメッセージ。親子にも、気心知れた仲間同士にも、伝えるべき時は訪れる、その時を見過ごさないようにしたいものです。井の頭公園で3人揃っての、青春に対する五十年目の答え合わせ。素敵なシーンでした。

『五十年目の俺たちの旅』 2025年/ 日本/監督:中村雅俊/出演:中村雅俊 秋野太作 田中健 配給 NAKACHIKA PICTURES ©️「五十年目の俺たちの旅」製作委員会 吉祥寺オデヲンにて上映中

『五十年目の俺たちの旅』を観たあとは、この映画がおすすめ!『グーグーだって猫である』『雪子 a.k.a.』『PARKS パークス』『BAUS 映画から船出した映画館』

井の頭恩賜公園・井の頭池(写真=編集部撮影)

『五十年目の俺たちの旅』のラストシーンに思いを馳せながら、映画の中の井の頭公園を散策してみませんか?

漫画家・大島弓子の自伝的漫画が原案の映画『グーグーだって猫である』は、吉祥寺に暮らす漫画家と、アメリカンショートヘアの猫グーグーとの日々を綴ります。井の頭公園を、走ったり登ったり人と触れ合ったりしながら、グーグーが吉祥寺の猫になっていく様子を長回しで見せてくれるシーンが素敵です。

自分を押さえてばかりの小学校教師の雪子が、ラップを通して心を解き放つ映画『雪子 a.k.a.』。井の頭公園で雪子が披露するリリックがカッコいい! 彼女の叫びが公園に集まった若者たちの心に刺さります。

<井の頭恩賜公園開園100周年記念映画>として2017年に製作された『PARKS パークス』も、井の頭公園に音楽が響き渡ります。大学生の純が、カセットテープに途中まで残っていた50年前の曲を完成させて、歌うシーンが印象的。吉祥寺にゆかりのある20組以上のミュージシャンが参加しているのも本作の特徴です。

2025年に公開された『BAUS 映画から船出した映画館』は、1925年に吉祥寺に初めて誕生した映画館・井の頭会館が、バウスシアターへと形を変えながら吉祥寺の街に文化を繋いでいくさまを描き出します。ラストシーンは、勿論井の頭公園。緑溢れる場所で、音楽が流れ、さまざまな人が集う。吉祥寺の魅力を、これらの映画で再発見してください。

『グーグーだって猫である』
2008年/日本
監督・脚本:犬童一心
出演:小泉今日子、上野樹里、加瀬亮


『雪子 a.k.a.』
2024年/日本
監督:草場尚也
出演:山下リオ、渡辺大知、石橋凌


『PARKS パークス』
2017年/日本
監督・脚本:瀬田なつき
出演:橋本愛、永野芽郁、染谷将太


『BAUS 映画から船出した映画館』
2024年/日本
監督:甫木元空
出演:染谷将太、峯田和伸、夏帆