街々書林 Books & Gallery
2023年6月、吉祥寺の中道通りにオープンした書店。「旅する本屋」を掲げ、旅に関する本や雑誌、雑貨を販売。店内奥には貸ギャラリーも。
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- 営業時間
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12:34~18:00
- 定休日
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月、火曜、年末年始(臨時営業、臨時休業あり)
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- 住所
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〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町3-3−9
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吉祥寺のおいしいものと散歩が大好きなわたなべえりさんによるコラムです。えりさんのすてきなイラストと共にお楽しみください。

Index
Toggle読書の季節、到来!ようやく寒く夜も長くなってきて、お家でゆっくり本を読むのに素敵な季節になってきました。
せっかく本を読むのであれば、本屋さんで新しい本と出会いたいところ。吉祥寺には素敵な本屋さんや古本屋さん、Zineを取り扱っているお店がたくさんありますが、その中で「御書印プロジェクト」というプロジェクトに参加している本屋さんがあります。今回は吉祥寺に4軒ある参加書店をぐるっと巡って集めてきました。
御「書」印?御「朱」印の間違いでは?いえいえ、本当に御「書」印なのです。
このプロジェクトは全国の書店が参加している、人と書店を繋ぐプロジェクト。2025年11月11日現在、なんと647店が参加しています。北は北海道の利尻島、南は沖縄の石垣島、さらには台湾にも参加店があるとか。
私はちまちまと東京の御書印を集めたり、旅先に参加店があれば寄ってみたりしていますが、実は吉祥寺で押してもらうのは初めて。
御書印はハンコ3つとハンコ、または書店員さんの手書きで構成されています。
ハンコ2つは共通デザインで、御書印のロゴのハンコがひとつ、書店さんの名前と通し番号、所在地のハンコがひとつ。そしてもうひとつのハンコはそれぞれの書店さんオリジナルです。そのハンコの上に、書店員さんが選んだ本の一節やタイトルなどが書かれます。
吉祥寺のものは後ほどご紹介するので、例として他の地域の書店さんを挙げると、東京丸の内の丸善本店さんは丸善の外観のハンコに芥川龍之介の「歯車」の一節を書いて書いてくれたり、千葉勝浦の中屋書店さんはカツオと勝浦灯台のハンコに書店員さんの一言を書いてくれたり。
行ってみるまで何が書いてあるか(調べたらわかるけれど)わからないのも醍醐味のひとつ。公式SNSでハンコのデザインをまとめて投稿されていたりもするので、そのハンコを目当てに書店さんにいくのも素敵です。
(個人的には毎回何が書いてあるかな、を楽しみにしているので御書印は記事の最後に開閉で写真を掲載しようと思います。どの書店さんもとっても素敵だった……!!)

吉祥寺の参加書店さんは
の4つ。今回はこの順番で、中道通り〜東急〜コピス〜吉祥寺サンロードを巡ります。
というわけで、まずは中道通りをまっすぐ中頃まで行ったところにある街々書林 Books & Galleryさん。
週刊きちじょうじでは「街々書林の今月の旅する1冊」の連載もお持ちの、旅がとっても楽しみになる書店さんです。
お店に入るとさまざまな旅や世界の本がお出迎え。トラベラーズノートや旅のグッズがあるのも魅力的ですが、何よりやっぱり置かれている本がとっても素敵。旅といえば、で想像される「言葉」「街」「国」「時刻表」、それ以外にもいっぱい! 旅に出たくなるだけではなくて、いつもの生活がちょっとした旅に見えてくるような本がたくさんあります。今回はバーチャルな世界への旅の本と、中央線の周りにまつわる時間の旅の本をお買い上げ。次はどこに行こうかなあ。
そこからちょっと歩いて、東急の8階にあるのが紀伊國屋書店吉祥寺東急店さん。実は今回の4店舗の中で一番歴史が古く、東急百貨店吉祥寺店ができた1974年開店の書店さんです。自分の中では後述のBOOKSルーエさんと同じ、小さい時からある本屋さん!という立ち位置なのですが、ふたつは大きく違って、こちらの書店さんは当時は「お勉強の本を買うお店」でした。東急の中にあるので小さめの店舗ではありますが、百貨店の中にある書店さんらしく、いわゆる文学や児童文学が多い印象です。私が訪れた時も親子連れが本を選んでいるのが印象的でした。
文学雑誌もレジ横の棚にあって、あまり他の書店さんではお見かけしないけれど興味が惹かれるものがたくさんある書店さんです。
東急から出て信号を渡ってすぐ左のコピス吉祥寺B館、なんと6階と7階に位置するのがジュンク堂書店吉祥寺店さん。フロアの広さと品揃えの幅広さが魅力的で、専門書もたくさんあるため、大学生の時には大学の本屋よりもお世話になったのがこちらでした。
6階にはEHONS KICHIJOJIという絵本の世界を楽しむグッズを取り扱うショップインショップがあります。小さい時に好きだった「こんとあき」や「ぐるんぱのようちえん」などのグッズがたくさんあってわくわくが止まりません。子どもから大人までみんなが楽しめると思います。
そしてそのまま元町通りを進んでサンロードに向かえば、すぐにあるのがBOOKS ルーエさん。戦前からのお蕎麦屋さん、喫茶店、そして書店さんになった歴史が長いお店です(書店さんとしては1991年からなので、そこからも30年以上!)3階建で、ものすごく広いわけではないけれど本が多くて見やすく探しやすい、そんな本屋さんです。
外装、そしてブックカバーなどにもキン・シオタニさんのイラストがあったり、コミックフロアにたくさんのサインがあったりと作家さんと距離が近いのも特徴のひとつ。吉祥寺らしい本屋さん、といったらこちらを挙げる方が多いのも頷けます。

本を買ったらどうする?ゆっくり読む!ということで、本を読むのに素敵なお店やお家での本のお供に素敵なお店をいくつか紹介します。
街々書林さんのお隣にある、素敵な珈琲屋さんです。座席数は12席ほどでこぢんまりした店内と並んだ本たちが印象的。自家焙煎の豆を丁寧に淹れてくれます。ブラックもオレもとっても美味しい。
コーヒーぜんざいをはじめとした甘味もおすすめです。
珈琲派ではなくてお茶派なんだ、という人におすすめのお店がこちら。ちょっといいお茶を買うのであればここ!
紅茶、台湾茶をはじめとしたお茶や、お茶のための茶器、そしてジャムなどがラインナップされています。
試飲もできるのでお気に入りを見つけてお家でゆっくり本のお供にするのが素敵です。
本を読む時、読書記録だったり、好きな一文を抜粋してみる、なんて読み方もいいですね。そんな時にはお気に入りのノートがあればさらに読書タイムが楽しくなるはず。
文具メーカーのDELFONICSが運営するセレクトショップであるこのお店では井の頭恩賜公園の景色を描いたロルバーンが手に入ります。他にも様々な文具や雑貨があるので、自分のお気に入りの読書の友を見つけられるはず。

①行ったことのない本屋さんに行くきっかけに
比較的いつも行く本屋さんが同じという方は多いのではないでしょうか?
行ったことのない本屋さんに行くと書店員さんによってこんなに棚の作り方が違うんだ!だったり、推している本が違う!と新鮮な気持ちで本を選ぶことができます。
②読んだことのない本に出会えるかも
本を読むとき、どの本を選んだらいいかわからなくなったり、いつも同じ本を読んでいたり。本が好きな人でも意外となりやすいこの現象。そんな時、例えば御書印に書いてある一節のもとはどの本なんだろう、とか、そのお店の書店員さんのおすすめはなんだろう、とか、ちょっとしたきっかけで読んだことのない本に出会えるかもしれません。
③本とゆったり過ごす時間を作るのも楽しい
本を読むのにはシチュエーションも大事。例えば私はあたたかい飲み物とぽろぽろこぼれないお菓子を用意して、スマホは読書モード(ある端末も最近は多いみたい)にして読むのが好き。たくさんメモして読む人はノートを用意したり、付箋を用意したり。読んでいるときに頭がシャキッとするから冷たいドリンクがいい!なんて人も。自分のお気に入りの読書スタイルを探してみるのもおすすめです。

左:紀伊国屋書店 吉祥寺東急店さん
井の頭公園のボートと桜、ゾウさんのスタンプ。井の頭!というイメージが詰め込まれています。一節は太宰治の走れメロス。
右:街々書林さん
店頭デザインのスタンプ。一言は「旅先への興味と敬意」、旅のプロである小柳さんらしい素敵な言葉です。

左:BOOKSルーエさん
キン・シオタニさんのアイコニックな天使のイラストのスタンプ。文字も建物も可愛らしい。一節は國木田獨歩の武蔵野。
右:ジュンク堂書店 吉祥寺店さん
THE!スワンボート!な井の頭池をテーマにしたスタンプ。一節は太宰治のヴィヨンの妻。ちょうど「井の頭公園」が出てくる一節が使われています。
2023年6月、吉祥寺の中道通りにオープンした書店。「旅する本屋」を掲げ、旅に関する本や雑誌、雑貨を販売。店内奥には貸ギャラリーも。
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町3-3−9
〒180-8519 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-3-1 東急百貨店吉祥寺店 8F
JR中央線、井の頭線「吉祥寺」駅 中央口より徒歩3分
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-5 コピス吉祥寺B館6F~7F
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-3
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町3-3-10
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-8
〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-24 アトレ吉祥寺 2F