【自販機探偵の事件簿】次世代良質昆虫Food 昆虫食自販機、実食調査レポート【虫出現レベル★初級編】
〈2月4日追記〉
2022年2月に自動販売機のラインナップが更新されています。最新のラインナップをこちらでチェック!
みなさんは「昆虫食」を知っていますか?文字通り「食べ物としての昆虫」です。日本では長野や群馬などの一部の地域で食文化として残っていますが、私達にはあまり馴染みのないものかもしれません。そんな昆虫食が吉祥寺の街で身近な存在として現れました。それがこちらです。
「次世代良質昆虫food 昆虫食自販機」というこちらの自動販売機は、サンロード商店街近くのシュープラザ裏に設置されています。実は今、昆虫食は栄養価の高さや飼育の容易さなどから、SDGs達成への貢献が期待される「次世代の食品」とも呼ばれて注目されているんです。
しかし、いくら世間が注目しているからと言って「虫を食べる」のは抵抗感が強いと思います。「興味はあるけど味がわからなのは怖い」という方も多いでしょうし、「虫の見た目が残っているから無理!」と拒否してしまう気持ちもよくわかります。
そんな方に朗報です!
この自動販売機で買える昆虫食の中には、初めての昆虫食にぴったりな「虫の見た目が残っていない昆虫食」があるんです! 実際に食べてみると、昆虫が入っているとは思えないものばかり。昆虫食に興味がある方の最初の一歩にとても良いなと思ったのでご紹介しますね!
昆虫の気配ゼロ!?コオロギパウダーが練り込まれた「コオロギラーメン」
「昆虫食に興味があるけれど、虫の味も見た目も怖いな……」という方にまずおすすめしたいのがこちら!
コオロギラーメンです!このラーメンは麺にコオロギパウダーが練り込まれているそうです。麺とスープ二人分がセットで販売されています。お値段は680円。ラーメン屋さんで食べるのと同じか少し安いくらいですね。
麺の原材料名には「コオロギ」の文字が載っていますが、スープの方には表記がありません。表記を見る限りコオロギが入っているのは麺の方だけのようです。麺とスープの他にトッピングなどはないので、ほしい方は別途用意する必要がありますね。
アレルギーに関する注意喚起もありました。昆虫は甲殻類(エビ・カニ)などにとても近い生き物なんだそうで、それらのアレルギーを持つ方は食べないで、ということです。ちなみにこの後ご紹介する昆虫食にも同様の注意喚起がありました。甲殻類アレルギーを持っている方は昆虫食を食べないようにお気をつけくださいね。
作り方はとても簡単です。あらかじめスープの素(麺100gに対して一袋)を器に出して200mlのお湯を入れておき、麺をたっぷりのお湯で3分〜3分半茹でたらお湯を切って入れるだけ!早速作ってみます。
まずはスープの素を器に移します。袋を開けてみると袋の内側に油が固まってこびりついていました。開ける前に一度湯煎するなどして、油を溶かしてから出すとスムーズかもしれません。
麺の見た目は普通です。黒い点々はコオロギでしょうか。少しおそばにも似ていますね。鼻を近づけるとおまんじゅうの皮のような匂いがしました。虫らしさは全く感じず、むしろ美味しそうな匂いです。
さて、お湯が沸いたら麺を茹でていきます。麺はお湯に浸かったそばからふやけて沈んでいきました。3分〜3分半待つ間にスープを準備してしまいましょう。
茹で上がったら湯切りをします。結構細めの麺ですね。虫の匂いは全く感じず、普通のラーメンのようでとても美味しそうです。これをスープに盛り付ければ……
完成です!具材はついてこなかったのでシンプルな見た目になってしまいましたが、醤油スープのいい香りがします。コオロギが入っていると言われても信じられなさそう。どう見ても普通のラーメンです。早速食べてみます。
醤油ベースのスープが麺とよく絡んでとても美味しいです!コオロギの味や匂いは全くせず、普通の美味しい醤油ラーメンですね。スープまで美味しくいただくことができました!
このコオロギラーメンは「コオロギ」という名前にひるんでしまいますが、とても美味しいラーメンでした!それにしてもこの商品、2食分で680円ですから結構「買い」な商品なのではないでしょうか?トッピングは別に用意する必要がありますが、簡単に作れて味も良いので日ごろから買って食べたい商品だと思います!おすすめです!
意外な味にびっくり!? 「タガメサイダー」
コオロギラーメンはとても美味しくおすすめなのですが、あまりにも良くできていて「昆虫を食べた」という感じがするかと言われたら「全くしない」のも事実。もう少しレベルを上げて「虫の味」を感じてみたい!というあなたにおすすめしたいのがこちらの飲み物です。
タガメサイダーです。お値段は600円。割れないように梱包されているのが好印象ですね。でも、薄い緑色をしているのがなんとも言えない恐怖を誘ってきます。コオロギラーメンよりも「日常のものではない」風格がありますね。どんな味がするんでしょうか。
どうやらタガメのエキスが入っている様子。でも塩漬けタイワンタガメって初めて見ました。今後、他で見ることもないでしょう。
ちなみに、この商品は常温で販売されています。冷蔵庫でキリリと冷やすと大変美味しいということなので、ここは冷やして飲んでみることにしましょう。
蓋を開けると、シソのような、葉っぱの匂いを感じます。ナシやラ・フランスにも近いでしょうか。決して嫌な匂いではありません。鼻を近づければ匂いを感じますが、強く香ってくることはありませんでした。コップに注いでみるとやはり少し緑がかっていますね。飲んでみるとしましょう。
あまり炭酸は強くなく、そのままごくごく飲めてしまいました。味は……なんと本当にナシやラ・フランスみたいです!青りんごにも似ています。原材料を見てみると香料も入っているようですが、これがタガメの味だとは驚きです。
タガメそのものは入っておらず、嫌な匂いもしないので、何も知らされずに飲んだらこれがタガメだとは思わずごくごく飲んでしまうでしょう。それくらい美味しく、ぜひまた飲みたい。そんな飲み物でした!
昆虫と言われなければわからないかも!
いかがだったでしょうか。昆虫食自動販売機で売られている商品の中でもこれら2つは虫の見た目がなく、味もしっかりしているので昆虫食初挑戦にとてもおすすめな商品だと思いました。お値段もお手頃なので、ここから昆虫食への抵抗感をなくしていけば、他の昆虫食にもチャレンジする勇気が湧いてくると思います。
そんなチャレンジ精神が湧いてきた方や、もう1ランク上の昆虫食を食べてみたいという方に向けて、次回は「虫の見た目が残っている商品」をご紹介してみようと思います(次回からは閲覧注意です)。
昆虫食に興味がある方はぜひ、勇気を出して、チャレンジしてみてくださいね!
(三隈)