「とにかくうさぎが好き」
オーナー飯田さんのうさぎへの熱い想いがドーーンと伝わってくる店名です。飯田さんは、うさぎファーストの生活をするくらい、うさぎへの熱い想いを持っている方。例えば、夏はうさぎが快適な21度〜23度に冷房を設定して、ご自身は長袖を着て過ごしているそうです。「うさぎは毛皮を脱げないけれど人間は着ればいいですから」。そんな飯田さんに、グッズへのこだわりからうさぎの生態まで、うさぎへの想いをたくさん語っていただきました。
「とにかくうさぎが好き」は、都のチャレンジショップ「創の実」で一年間サポートをうけながらショップを運営し、2023年6月30日に独立しました。「創の実」時代にも週刊きちじょうじは取材をさせていただいています。「創の実」の試みについては、以前の記事で詳しくご紹介しています。
吉祥寺駅北口から徒歩8分、中道通り(大きなUNIQLOが入口にある通り、はらドーナッツを越えるとすぐ)にある「とにかくうさぎが好き」。
生まれ育った吉祥寺エリアにお店を出すことにこだわっていた飯田さん。ちょうどお店の場所を探していたタイミングで、ご家族が経営するアパートを店舗用にリフォームして貸し出すことになったため、テナントに入ったとのことです。
店内は360°見渡す限り、うさぎ・うさぎ・うさぎ！🐰🐰🐰たまに人参🥕。前回取材時には300種類程度だったグッズが800種類程度、ハンドメイド作家さんは15名まで取り扱いが増えていました。
お店に入ると右手にはハンドメイド作家さんのグッズ、左手には飯田さんのセレクトグッズが溢れんばかりにディスプレイされています。
とってもカラフルなうさぎ達に囲まれて、ものすごく幸せな気持ちになりました。うさぎグッズは卯年や月のうさぎなど和風のグッズからピーターラビットなど洋風のグッズまでデザインがとても豊富。
風鈴や蚊取り線香など、日本の和の文化を取り入れたグッズもたくさん取り扱っています。
人気のフランス人イラストレーター ナタリー・レテさんの、珍しいうさぎの顔の小皿。マニア垂涎の予感。
飼っているうさぎと似ているグッズを購入する方が多いので、垂れ耳と立ち耳、毛色なんかもバリエーション豊かに取り揃えているそうです。
ハンドメイド作家さんも、飼っているうさぎと似ているグッズを作る方が多いみたい。
お店を訪れる方の理由はさまざま。うさぎという生き物が好きな方、卯年だからうさぎグッズを集めている方、身の回りの小物をウサギで揃えている方、うさぎ好きのお友達や推しへのプレゼントを探しにくる方。基本的には大人向けグッズのお店ですが、立地がじゃぶじゃぶ池で賑わう中道公園の向かいということもあって、親子連れのお客様も多く来店します。うさぎを好きな子が自分のお小遣いで買い物ができるように、鉛筆や消しゴムやマスキングテープなど文房具も取り揃えているそうです。
やっぱり一番人気なのは気軽に持ち運べるグッズ。ミニタオルやハンカチ、お弁当用のお箸やスプーンなど。キャラクター好きあるあるですが、お客様がバッグを開けたら中身が全部うさぎグッズなんてことも。
隠れた人気商品は陶器のうさぎ。ぬいぐるみのうさぎと比べると陶器のうさぎは取扱っているお店がかなり少なく、探している方が多いそうです。本当はお庭に置くものですが、花器やペン立てとして室内で楽しむこともできます。
下の三匹連なったうさぎのプランターを、テレビ・エアコン・オーディオのリモコン入れとして購入した方もいたそうです！
他にも、飯田さんにお話をうかがった中で気になった珍しいうさぎのアイテムがあったので、ご紹介します。
うさぎ好きな自家焙煎珈琲屋さんによるオリジナルのブレンドコーヒー「うさブレンド」。
気になるお味は「ダークチョコレートを思わせるほろ苦さとリンゴやはちみつのような甘みをもつロースト感あるブレンドコーヒー」。コーヒー党のうさぎ好きさんにぜひお試しいただきたいです。
（最初にご紹介したように、アパートをリフォームしたスペースなのでお店にはキッチンの設備があるとのこと。いずれはうさぎにちなんだカフェメニューの提供も検討中だとか。うさブレンドもその場で楽しめるようになるかもしれませんね。）
そして、うさぎの消化の仕組みをイラスト化したクリアファイル「うさぎ解体新書」。
うさぎの消化のしくみは、栄養価の低い草から効率よく栄養分を摂るために独自の進化を遂げています。このしくみを結腸分離システムといいます。クリアファイルのイラストは、それをわかりやすく図解したもの。これからうさぎを飼おうとしている方へのプレゼントに良さそうですね。
レジの前の一番目立つ場所には「うさぎ介護の知恵袋」という本が飾ってありました。ここにも、飯田さんのうさぎ愛の本気がうかがえます。
中身は読みやすいエッセイ漫画風。監修の寺園宏達さんは、吉祥寺てらぞの動物病院の院長先生です。
レジの前の一番目立つ場所には「うさぎ介護の知恵袋」という本が飾ってありました。ここにも、飯田さんのうさぎ愛の本気がうかがえます。うさぎの寿命は本来7〜8年だったのが近年10年程度まで伸びているそうです。一緒に過ごす時間が増えるのはとてもうれしいことですが、高齢のうさぎの中には足腰が立たなくなってしまう子もいるそう。「でも、うさぎは可愛さを日々更新していくので、歳をとったウサギってすごく可愛いんですよ」と、飯田さんは目を細めていました。（私が飼っていたのは犬ですが、長年一緒に過ごすうちにものすごく細かいニュアンスまで伝え合うことができて、より可愛くなっていったことを思い出しました。）
ところで、皆さんは、うさぎに肉球がないって知っていましたか？
私は初耳でした。足の裏にもモフモフの毛が生えているので床がフローリングだと滑ってしまうそうです。お部屋のうさぎ活動エリアにはマットを敷いてあげると足腰に良いのだとか。なるほど、全然知りませんでした。その他にも、うさぎビギナーの私に、飯田さんはうさぎの知識を色々授けてくださいました。
うさぎって、身近なようで詳しい生態はあまり知られていない気がします。お店でのコミュニケーションを通じて、正しいうさぎの知識を広めていきたいと、飯田さんは考えているそうです。
これからうさぎを飼おうとしている方は、うさぎ用のお皿やベッドなど身の回りのものを購入しがてら、心配ごとを飯田さんに相談してみるのもおすすめです。
本格開業して約一ヶ月。「今は創の実時代のお客さまが応援で来てくれている時期。駅から少し遠くなったので、わざわざ来てくださる方に、その価値があると感じていただけるお店づくりをしていきたい」と、飯田さんは抱負を語っています。私は取材を通して、飯田さんの気さくな人柄に惹かれてお店を訪れている方もたくさんいらっしゃるだろうなと感じました。お店に行った際は、お家のうさぎのこと、好きなうさぎグッズのこと、プレゼント選びの相談など、ぜひ飯田さんとお話ししてみてください。
うさぎ好き界隈では、コピス吉祥寺でミッフィーグッズを選んで、うさぎカフェミニヨンで本物のうさぎを愛でて、「とにかくうさぎが好き」でお買い物とおしゃべり、という定番コースがあるとのこと。休みの日に『吉祥寺うさぎ聖地巡り』なんていかがでしょうか。
うさぎ好きなら絶対訪れて欲しいうさぎ雑貨店。うさぎがモチーフのアイテムが800種類！「うさぎさん」愛に溢れるお店です🐰
〒180-0004東京都武蔵野市吉祥寺本町4丁目14-15 スワンハイツ
JR中央本線線吉祥寺駅北口より、徒歩11分 JR総武線吉祥寺駅北口改札より、徒歩11分 京王井の頭線吉祥寺駅より、徒歩11分 吉祥寺の西エリアに位置する『中道通り商店会』にあります。
1975年に創刊し､2022年3月で創刊47年を迎える週刊きちじょうじ。吉祥寺のおいしいグルメ、カルチャー、話題のトピック、ニュースがわかる、吉祥寺で暮らす人のためのタウン誌のオンライン版です。
