ハモニカ横丁のパン屋さんが舞台のコージーミステリー、ついに誕生!

吉祥寺といえば、パン屋さんがいっぱいある街。ハモニカ横丁にある「ベーカリー・ソルシエール」も、ほんのり甘苦いミルクティーブリオッシュや、カリカリのカレーパンが人気のパン屋さん。ただし、現実のハモニカ横丁ではなく、小説の中での、なのですが!(ここまで読ませておいて食べられないのーーー!?)

吉祥寺が舞台のミステリー小説『魔女は謎解き好きなパン屋さん-吉祥寺ハモニカ横丁の幸せな味-』(ことのは文庫)が、9月20日から発売になります。

担当編集さんによると「美味しいパンと優しい謎解きを楽しむグルメ&ミステリー小説」とのこと。なるほど、パン屋さんが魔女さんなのですね!(頭の中に、某国民的人気アニメ&小説を思い浮かべた方がいらしたら、ちょっと違いますからね、ここは吉祥寺です。しかもハモニカ横丁やで)

気になるあらすじは?

大学生の凛弥は、ある日吉祥寺のハモニカ横丁で「ベーカリー・ソルシエール」というパン屋を見つける。ほんのり甘苦いミルクティーブリオッシュや、カリカリのカレーパンの魅力的な香りに誘われ思わず中に入ると、透明感のある綺麗な店主・加賀見が接客をしていた。

加賀見はお客さんの悩みを何でも解決してしまう、巷で噂の「パン屋の魔女」だった。

そんな魔女との出会いから、二人の周りで起こる日常の謎を一緒に追うことになる――。「ベーカリー・ソルシエール」で巻き起こる、吉祥寺の謎とあたたかい人との繋がりの物語。

近年人気の「コージー・ミステリー」とは?

魅力的な店主が事件を解決していくミステリーといえば『珈琲店タレーランの事件簿』(宝島社文庫)や『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫)、『タルト・タタンの夢』(東京創元社)等、どれも大人気のラインナップが揃う、いわゆる「コージー・ミステリー」の王道。

『ビブリア古書堂』といえば北鎌倉ですし『タレーラン』といえば京都・富小路通り、のように、特定の地域のキャラクターやカラーと密接に関係した描き方になるのも特徴のひとつです。じゃあ、じゃあですよ、吉祥寺ってどんなカラーなんですかね・・・?

ついに!吉祥寺が舞台のコージー・ミステリーが登場したのだが!

吉祥寺に生息する男子大学生といえば、「いせや」さんでジャンボシュウマイを頬張り、夜の井の頭公園で深夜まで語らい(時に池に落ちかけ)、古着屋を徘徊し、中央線カルチャーに腰まで浸かり、チャリで大学まで爆走している(成蹊にせよICUにせよ亜細亜にせよ、どこも駅から遠い)イメージなので、おしゃれパン屋さんは少しズレているというか、一見無縁な気がするのですが、いやこれは編集部の若者像がズレているのだろうか・・・これがジェネレーションギャップ・・・なの・・・?いやだからハモニカ横丁・・・?

そんなわけで、主人公の凜弥くんは一体どんな大学生なのか!この小説に描かれる吉祥寺はどんな吉祥寺なのか!私、気になります!

小説を手がけるのは、今年ポプラ社小説新人賞ピュアフル部門賞を受賞した湊祥さん。ケータイ小説サイト「野いちご」で掲載していた『あの時からずっと、君は俺の好きな人。』で商業デビュー。『杜の都であやかし保護猫カフェ』(宝島社)等、各社で作品を刊行しています。装画は『京都伏見のあやかし甘味帖』(宝島社文庫)等も担当する人気イラストレーター&アニメーターの細居美恵子さんです。

なお、小説の中での主人公たちのお腹は満たされるかもしれませんが、それを読む私たちは自前でパンを調達しないといけません(悲しみ)。でも大丈夫、吉祥寺には実際に「心もお腹も満たしてくれる」パン屋さんがたくさんあるのですから!お気に入りのパンを片手に、吉祥寺が舞台のコージー・ミステリーを楽しみましょう。