潜入レポート!献血ルーム吉祥寺タキオンってこんなところ

「献血」と聞くとどんなイメージを持っていますか? よく聞くけれど、あまり知らない、実際にどんな場所で何をするのか分からないという方も多いのではないでしょうか?

今回は、吉祥寺にある献血ルーム吉祥寺タキオンに行って、吉祥寺の人の献血事情を調べてきましたよ!

自分の身体とは切り離せない血液のこと、この記事をきかっけに考えてもらえたら嬉しいです♪

献血ってなあに?

血液は酸素や栄養分を身体中に運びます。細菌やウイルスから身体を守ったり体温の調整も血液の役割です。人間の身体には自分の体重の約13分の1の量の血液が流れているそうです。

「体重÷13」の計算で、自分の血液量がだいたい何リットルか計算することができますよ。

病気や怪我の治療で血液が必要な人に血液を補う治療をすることを「輸血」といい輸血に必要な血液を自発的に無償で提供することを「献血」といいます。

日本での献血の受入れは、国(厚生労働省)から唯一、採血事業者として許可を受けている日本赤十字社が行っています。

輸血に使う血液は人間の骨の中で造られており、科学技術が発展した現在でも人工的に造ることができません。なので、病気や怪我の人を救うために献血が必要です。

全血献血と成分献血
献血には2種類の採血方法があります。
全血献血:血液中のすべての成分を採血する方法(採血量は200mLか400mL)
成分献血:血液中の血小板や血漿だけを採血する方法

献血ルーム吉祥寺タキオンの献血事情

献血ができる場所は全国にたくさんあります。献血バスを見たことがある方もいるのではないでしょうか? 吉祥寺には吉祥寺駅北口広場からすぐ三菱UFJ銀行が目印になるダイヤバローレビルの8階に献血ルーム吉祥寺タキオンがあります。

2023年度(令和5年度)の吉祥寺タキオンでの献血者数は、献血申込者数:33,698人・献血者数:29,918人・献血ができなかった人数:3,780人でした。吉祥寺タキオンの献血者数は東京都内献血者数の約5.1%となっています。

また、年代別にみてみると

10代 1,120人 3.7%

20代 4,583人 15.3%

30代 4,605人 15.4%

40代 6,378人 21.3%

50代 9,186人 30.7%

60代 4,046人 13.5%

(東京都赤十字血液センター調べ)

となっています。一番多い年代は50代の方々、続いて40代の方々です。20代・30代の占める割合は全国の平均値よりも高く幅広い層が協力しているのが吉祥寺タキオンの特徴です。

日本赤十字社では医療機関の血液需要を予測し、その予測に沿って献血への協力をお願いしています。しかし、全国的に見ると特に冬場から春先にかけては、風邪などで体調を崩す方が多いことや、学校や企業・団体などの協力が得られにくくなることから献血者が減少しがちです。

日本赤十字社は、医療機関へ血液を確実にお届けするために、年間複数回の献血へのご協力をお願いしています。

吉祥寺タキオンに潜入!

では実際に献血をする献血ルームタキオンとは、一体どういう場所なのでしょうか。

まず中にはいると・・・

おぉ! 広々として明るい空間が広がります。漫画なども用意されており、ゆったりとした時間が過ごせそうです。

カラフルな内装や曲線のテーブルなどは、吉祥寺の象徴ともいえる井の頭公園をイメージされているそう。また、吉祥寺タキオンは都内で唯一保育スペースを設けており、毎週火曜日に事前予約制で保育者さんが未就学児(満1歳から)のお子さまと一緒に過ごしてくれます。

このスペースにマットが敷かれ、キッズコーナーになります。

献血を希望する場合、以下の手順で献血が行われます。

献血の手順

1、受付:本人確認や体重測定を行い、その後質問事項に回答します
2、問診、事前検査:医師が問診と脈拍測定等を行い、その後看護師が少量の採血を行い貧血の心配がないか確認します
3、採血:全血献血は10分〜15分程度、成分献血は採血量に応じて40分〜90分程度です
4、休憩:休憩場所で水分を取りながら30分程度の休憩をして終了となります

※献血の手順については、日本赤十字社公式ホームページをご確認ください

献血について|日本赤十字社

病気やけがなどで輸血を必要としている患者さんの尊い生命を救うため、日本赤十字社では、16~69歳までの健康な方に献血のご協力をお願いしています。 https://www.jrc.or.jp/donation/

グリーンのドアの中は個室になっており、医師と対面で問診を行います。
献血をしているときはこのベッドに横になります。モニターでテレビを見たりリラックスして過ごします。

献血中の方にインタビュー

ここで、献血中の方にお話をうかがうことができました。

献血は30回以上されているという女性。いつも予約をして吉祥寺タキオンに来ているそうです。まずは、なぜ献血をしているかを聞いてみました。

「せっかく時間があるのなら人のためになることをしようと思って。ここは予約して待ち時間を少なくして利用できるので献血をしてついでに買い物をして帰ることも多いです」と、献血に行くのはカフェにいくような感覚だと話してくれました。

献血をするきっかけについては「職場に献血バスが来ていたことと、友達が出産をしたときに輸血が必要になった話を聞いて自分にできることが助けになるのなら献血をしようと思いました」とのこと。また「ドクターがいて常に万全の状態というのも安心です」と不安がないのも気軽に献血ができるポイントになっているそう。

献血がとても身近に感じられるお話をありがとうございました。

さて、献血が終わり休憩スペースに戻ると、こんな場所も♪

献血についてもっと詳しく知りたい!という方はぜひ日本赤十字社の公式ホームページで詳細を読んでみてください。

日本赤十字社

日本赤十字社は、紛争・災害・病気などで苦しむ人を救うためあらゆる支援をしています。皆様の寄付・献血・ボランティアをお待ちしております。 https://www.jrc.or.jp/

献血した血液の行方や献血を受けるための基準など、詳しく知ることができますよ。

それでは最後に、吉祥寺タキオンさんからのメッセージです!

吉祥寺タキオンから「週刊きちじょうじの読者の方へメッセージ」

吉祥寺タキオンは森や水をイメージした場所です。ほっとひと息つくような感覚で献血に来ていただければと思います。
現在、輸血を必要とされている患者さんの約85%は50歳以上です。一方、献血にご協力いただいている方の約60%は50歳未満の方々であり、この世代の方々が輸血医療を支えてくださっています。若い世代の献血者数が減少傾向である一方、中高年世代の方々は、これから次々と献血をお願いできなくなる年齢を迎えられます。このまま少子高齢化が進み、輸血を必要とされる高齢の患者さんが増加してしまうと、将来患者さんに安心して治療を継続いただくことが困難になる恐れがあります。このため、そのような事態にならないよう、特に若い世代の献血に対するご理解とご協力が不可欠です。日本赤十字社では、将来「献血」が日常生活において当たり前のように根づいている社会を目指し献血啓発を推進しています。
16歳からの献血が可能ですので学校帰りに気軽に、また、保護者の方もお子さま連れでリフレッシュする気持ちで利用していただけると嬉しいです。

【写真=編集部撮影】

献血ルーム吉祥寺タキオン

  • 営業時間
    【成分献血】 9:30~11:30/13:30~16:30 ※土日祝日は中断なし ※受付状況により、成分献血の受付早めに終了の場合もあり 【400・200mL】 9:30~12:15/13:30~17:15  ※土日祝日は昼中断なし
  • 電話
    住所

    〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-15-2 ダイヤバローレビル8階

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